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若手俳優の世界に足を踏み入れたつれづれ

チェキに潜む闇

とにかくチェキが苦手だという話。

 

私は元々写真に写るのが好きじゃない。友人や家族との記念写真も必要最小限しかしない。好きじゃない理由は自分の容姿が嫌いだからだ。それなら好きになれるように努力しろよ、という話だが、物心付いたときから好きじゃないものが今更好きになれる気がしない。

さらにその上で芸能人やらアイドルやらとツーショットとか、全く意味が分からない。なんで美しい人やかわいい人やかっこいい人の隣に敢えてこんな醜いBBAを置いて写真を撮らなくちゃいけないんだ、その人たちだけで写った写真の方がよっぽど価値があるじゃないか!と思っているので、アイドルの現場でもチェキはよっぽどのことがないと撮らない。どうしても直接話したいことや聞きたいこと*1があって、それをするための手段がチェキしかなければチェキを撮る。握手という選択肢があれば握手の方がまだがマシ。ご本人の目の前にこんな醜いBBAが立つのは・・・とも思うけど、私のことなんてそう長く記憶に残らないし、お金は払ったのでほんの少しだけ応援しているBBAに時間をください・・・という気持ち。どちらにせよ、接触商法は恐ろしい。

 

先日、とある俳優さん(Bさんとします)の舞台を見に行きました。メインビジュアルがあまり好みではなかったのと、平日で会場に到着したのが開演10分前になってしまい、開演前にはグッズを買わなかった。見てから考えればいいかな~ぐらいに思ってた。

舞台自体は思っていたより大変良かった*2ので、とりあえずパンフとBさんのブロマイドを買おう*3と思ったら物販列が長蛇の列。なんでだ?と思ったら、一定の金額購入ごとにチェキ券がもらえるという。なるほど・・・。その後急いで向かわなければいけない場所があったので、もう1回見る時に買えばいいかな、と思ってその日は離脱。

帰宅して改めて物販の情報を眺めながら計算していたら、買おうと思っているものを買うだけでチェキ券が1枚。さらに、2回目の観劇の印象次第で買うかどうか迷っている円盤を買うともう1枚。最大2枚のチェキ券が来てしまう。さて、どうしたものか。でも、最後の手段としてはチェキを撮らないで帰ればいいんだよな、と楽観的に考えていた。

 

そうこうしているうちに観劇する日が来た。余裕を持って会場に向かうと物販コーナーは閑散としていたので、予定通りパンフレットとブロマイドとその他のグッズを買おうとすると「すいません、パンフとブロマイド以外Bさんは完売で・・・」と言われた。おとなしくパンフとブロマイドだけを買うと、「Bさんの個人グッズ売り切れでーす」とスタッフが声を上げた。え、人気者なの!?*4と驚いていたら、

こちら特典のチェキ券です、撮影はBさんでいいですか?」

と聞かれた。まさかのこの場で指名?!とさらに驚きながらも、Bさん以外の選択肢はないので、Bさんでお願いする。スタッフが手元のカウント表と思われるものに何かを記入しているのが見えた。おそらくこの時点で撮影する予定の人数にカウントされてしまったわけで、推しくんのイベントで聞いた「○番の人!いないんですか!○番!!」というスタッフの叫び声が脳裏を掠めて、逃げるという選択肢が半分ぐらいなくなった。あれは俳優側も呼び出される側も恥ずかしいからやめた方が良いと思う。

そうこうしているうちに開演時間が迫り、席についた。一般発売で買ったのにとても良い席で、目の前にBさんが立つことが多くて楽しい。初回で後ろのほうで全体見ておいてよかった。舞台終盤感極まったBさんが目を潤ませて口元がわなわなさせているのを見たら、私もつられて泣いてしまった。終わった後に円盤のチラシを見たら、特典でバックステージの映像*5がついている!やっぱり円盤買おうと思って申込みをしてお金を払う。

こちらお控えと、チェキ券です」

2枚目が手元に来てしまった・・・が、今度は撮影対象を聞かれなかった。1枚撮るのも2枚撮るのも大差ないと思われるかもしれないが、明確な差がある。1人あたりの持ち時間だ。

 

チェキが苦手な理由はもう1つある、間を持たせるのが苦手なのだ。

接触イベントあるあるだと思うのですが、俳優さんに目の前に立たれるといくら事前に何を話そうか考えていても頭が真っ白になる。さらに、持ち時間が長いとどうしたら良いか分からなくなる。

チェキ1枚なら「よろしくおねがいしまーす」→パシャ→チェキが排出されるまで数秒→「ありがとうございましたー」で終わる。チェキ2枚だと「よろしくおねがいしまーす」→パシャ→チェキが排出されるまで数秒→パシャ→チェキが排出されるまで数秒→「ありがとうございましたー」と、最低でも合計10秒ぐらい間を持たせなければならない。話したいことがいくつもあれば時間が長いのは嬉しいことなのだが、「今日の舞台よかったです」「ありがとうございます」では5秒ももたない。じゃあ話さなければいいじゃん、と思われるかもしれないが、親しくない人間と沈黙で居続けられるほど私のハートは強くない・・・。

 

よし、これはいざとなったら撮影対象を確認されている1枚分だけにしよう、と思っていた私は、悲しい事実を目の当たりにする。

 

チェキ撮影がスタートした。「○○さん希望の方ー!」と声がかかり、希望者がスタッフのところに集まっていく。順番に案内され、スタッフが回収したチェキ券を個人別のボックスに投入している。つまり、誰が何枚チェキ撮影したのか=誰がいくら分物販の売り上げに貢献したのかが丸分かりなシステムなのだ。恐ろしい、恐ろしいよ・・・!!

「Bさん希望の方ー!」と声がかかった。会場にはまだまだ沢山人が残っていたが、動く人数がとても少ない。瞬間的に、色々考えた。おかしい、Bさん個人のグッズは開演30分以上前に来た私で売り切れになった。ということは、Bさん目当ての人は多いはずではないか?しかし、その時点で既に完売シールが貼られている人もいた。そして今回の物販にはチェキ券だけの販売はない。ということは、Bさんはこの中でお目当てが売り切れたら次にグッズを買う候補ではある、もしくは、チェキ券がもらえる金額までちょっと足りないからついでに買っておこうかなレベルではある、が、チェキは本命くんと撮りたいの~★ということなのかああああああああああああ!!!

 

取り乱しました。

 

その後結局どうしたのかというと、Bさんの箱に1枚でも多くチェキ券が投入されるように、2枚チェキを撮影させていただいた。はじめましてなのにBさんはとても優しく、ポーズのリクエストを聞いてくれたり、舞台の感想を聞いてくれた。そりゃそうだ、2枚撮影するということは、いくらBさんを目当てにグッズを買ったかバレバレなのだ。もちろん、もっと多い枚数を撮影している人なんていくらでもいるけど、少なからず自分に金を落とす人には誰しも優しいのだろう。「また舞台見に来てくださいね」とBさんは言ってくれたけど、正直客層とこのチェキのシステムが怖くて、次の舞台は二の足を踏んでいる。

 

SKE48チームKⅡの曲に、握手の愛という曲がある。握手会でファンと握手をすると元気になれる、パワーが出るという内容の歌詞の曲で、最初に聞いたときに、これを歌わされる握手会ばっかりやらされているアイドルの子って何を思うんだろう、と思ってしまったことを思い出した。

 

チェキに愛はあるのだろうか。

*1:一方的に伝えればいい内容であれば手紙を書く

*2:失礼な話だが、全く内容は期待してなかった

*3:気に入った舞台のパンフとブロマイドを買うのが好き

*4:Bさんの人気状況すら全く知らない私

*5:大好物